「私」は、あたしの本当の性格を奪っていった。

いつしか、「私」が、あたしになっていったんだ。

でも、「私」があたしに戻るたび、ひとつひとつ実感していった。

怖いもの。

閉所、暗所、狭い所、人、男。

物音ひとつで乱れる日も少なくは無かったけど、

学校の皆にだけは知られたくなくて、必死に耐えた。