シンデレラに玻璃の星冠をⅡ

 
人間としての扱いではない。

人間が扱っているのではない。



乱交というには低俗で、

輪姦というよりは邪(よこしま)で。


されるがまま、吐き出されるがまま。


全ての感情を封じ込めた秀麗な顔は、天井のただ1点…即ち私達に顔を向けたまま、そして静かに唇を動かした。


"紫茉"


こんな時でも、思い浮かべているのは七瀬紫茉なのか。


彼女は踊っている。

朱貴に気づかず踊り続ける。


彼らを隔てるのは…

快楽の貪欲者。


そして手印を結んで、目瞑って動かずにいる上岐妙。


朱貴は、その身体を激しく弄ばれながら、私達への視線を解かない。


私達は…

七瀬紫茉を託されているのだ。


朱貴があの場で術を使わぬのは、恐らく意味がある。


これしか方法がないのだろう。


私は――

頷いて見せた。



途端。


呪いでもなく、

哀しみでもなく、

羞恥でもなく、

怒りでもなく、

屈辱でもなく、

快楽でもなく。


冷ややかなままの彼の顔は…


"紫茉"


再度その名を唇で象った時、

満足そうに微笑を浮かべた。