シンデレラに玻璃の星冠をⅡ

 
「だったら尚更少しでも早く七瀬を…!!!」


「今の紫茉はんは無敵や。見てみぃ…」


ふらふらと立ち上がった七瀬紫茉は、そのままゆっくりと身体を動かし始めた。


黒いモノのリズムに合わせて…ゆらゆらと、それは淫猥すぎる艶なる舞。



「巫女の舞や」


それに誘われ、1人の男が七瀬紫茉に手を出そうと立ち上がり、彼女に触れた…途端、


「「「!!!?」」」


突如、気化したのだ。


黒く――。



「力の移動中、下手に触れようものなら、ああなりま」


「じゃあ移動終わった後なら…」


「紫茉はんは力を"納め"られても制御出来へん。よって…男達と交合し、精を男に与えることで、力の統制を図りま」


だったら、どう彼女に近付けばいいと!!?


「何だよ、じゃあ…七瀬が輪姦された後に出て行けと!!?」


それでは手遅れだと、煌は地面を手で叩いた。


「だから朱やんが必要なんや。朱やんだけが今の状態の紫茉はんを"調節"出来る。朱やんが生け贄となれば、紫茉はんは乱交せずにすむ。紫茉はんの力を操りながら、あの場の瘴気を収めれば…!!! その隙に皆はんが動けば、紫茉はんは逃れられる!!」


生け贄?


何か…術をかけるのか?


「さ、朱やんの登場や」


聖は皮肉気な笑いを顔に浮かべて。


煉瓦色の髪を揺らして、布を長身の身体に巻き付けて表れた。


不意に詠唱が止まり、上岐妙が朱貴に手を差し延べた。


朱貴がゆっくりと歩き…その手を取る。


怯えも恐れもなく、ただ…堂々と。

それを見ている人間達の、妙な緊張感が伝わってくる。


それは朱貴という人間の威圧感ではなく――


彼個人に対する…

激しい渇望?