「だったら尚更少しでも早く七瀬を…!!!」
「今の紫茉はんは無敵や。見てみぃ…」
ふらふらと立ち上がった七瀬紫茉は、そのままゆっくりと身体を動かし始めた。
黒いモノのリズムに合わせて…ゆらゆらと、それは淫猥すぎる艶なる舞。
「巫女の舞や」
それに誘われ、1人の男が七瀬紫茉に手を出そうと立ち上がり、彼女に触れた…途端、
「「「!!!?」」」
突如、気化したのだ。
黒く――。
「力の移動中、下手に触れようものなら、ああなりま」
「じゃあ移動終わった後なら…」
「紫茉はんは力を"納め"られても制御出来へん。よって…男達と交合し、精を男に与えることで、力の統制を図りま」
だったら、どう彼女に近付けばいいと!!?
「何だよ、じゃあ…七瀬が輪姦された後に出て行けと!!?」
それでは手遅れだと、煌は地面を手で叩いた。
「だから朱やんが必要なんや。朱やんだけが今の状態の紫茉はんを"調節"出来る。朱やんが生け贄となれば、紫茉はんは乱交せずにすむ。紫茉はんの力を操りながら、あの場の瘴気を収めれば…!!! その隙に皆はんが動けば、紫茉はんは逃れられる!!」
生け贄?
何か…術をかけるのか?
「さ、朱やんの登場や」
聖は皮肉気な笑いを顔に浮かべて。
煉瓦色の髪を揺らして、布を長身の身体に巻き付けて表れた。
不意に詠唱が止まり、上岐妙が朱貴に手を差し延べた。
朱貴がゆっくりと歩き…その手を取る。
怯えも恐れもなく、ただ…堂々と。
それを見ている人間達の、妙な緊張感が伝わってくる。
それは朱貴という人間の威圧感ではなく――
彼個人に対する…
激しい渇望?

