シンデレラに玻璃の星冠をⅡ


唯、大勢が集まり…歓喜している集会。

そうとしか思えなくなってきて。


ゆらゆらゆら…。


…酷く現実味のない、危機感のない光景を眺望している心地になっていた。

何で私達は、こんな処で見ているんだ?


ゆらゆら…。


バンッッ。


突然目の前で破裂音がして、私は我に返る。


見れば煌が、私の顔の前で手を叩いたらしい。


「おい…大丈夫かよ…。お前、先刻の乱交の刺激が強すぎたんじゃねえか? いつも動じないお前だって、童て「大丈夫だ」


さも自分は"経験者"だから平気と言わんばかりの余裕が腹立たしい。

しかしその…慣れた腹立たしさが、いつもの私の均衡を取り戻させた。


そして私は、再度視線を落とす。


人間の邪気のように…1つに集う黒いモノが、一際大きく揺れたかと思うと…それは七瀬紫茉を覆っていった。


続けられる詠唱。


七瀬紫茉の手がぴくりと動き、足がもどかしそうに動いた。


その無意識に動きに、薄い巫女服ははだけ…やけに淫猥な空気を漂わせば、周囲からの獣欲が場を煽る。



「なあ…やべえよな、あれ」


煌が険阻な顔つきをしている。



「七瀬…輪姦(まわ)されるぞ、このままでは」



その声に…今まで何処かの世界に飛んでいた皇城翠が正気に返り、そして七瀬紫茉の様子を見て蒼白となる。



「し、しししま、しましま」


「シマシマが何よ?」

「違う!!! 紫茉が…ヤられちまう!!! 何とかなあ、何とか!!!」


私は煌を見た。


「此処から降りられるのは、私か翠くらいだ。ならば、私が降りる」


煌の身体では、出入りするのは無理だ。