シンデレラに玻璃の星冠をⅡ



「何であの女が布教してるよ?

教祖みてえにさ」



判らない。


しかし場に集まっている人間達が"エディター"に平伏しているということは…このおかしな会場にて、彼女はそこそこの力を持つのだろう。



「間違いなく、黄幡会の怪しい何かの一環だな」


皇城翠が呟いた。


そうだろう。


視界の端に…おかしな置物がある。


蛇の様な…置物。

腹に掘られているのは…



「皇城と同じ九曜紋…」


翠が目を細めた。



「やっぱり…黄幡会は、皇城の一派なのかなあ」


諦めたように、翠が溜息交じりに言った。


私は煌と目を合わせた。


「どういうことだ?」


「元々皇城は…黄幡会を警戒してたんだ」


翠はぼそぼそと言った。


「警戒って…周涅といい、手結んでたじゃねえか」


「ああ…うん。厳密に言えば…兄上が、黄幡会を警戒してたんだ」


兄…神童と言われた、誉れ高い皇城雄黄か?



「だけど兄上…事故に遭ってから、豹変して…それから多分、黄幡会と皇城は仲良くなったんだと思う。兄上が、変わってしまわねば、多分…今とは違う状況だったと思うんだ」


そういうと、藍鉄色の瞳は伏せられ、悔しそうに…その唇はくっと噛みしめられた。



『今より…儀式を執り行う』



上岐妙が声を上げた。


『皆の者。全ての欲を吐き出し、魔方陣に…力を注ぎ込め』



そう言った途端…



会場の全員が――




「「「は!!?」」」



身に付けていた白い布を取ったんだ。



仮面をつけた全員が全員――




即ち、

全裸になったのだ。