薄っぺらいスクリーン内部に"何か"が居るなんて、常識的に絶対ありえない。
しかし非常識に増え続けるスクリーンならば。
怪異の謎が、解けるか?
だから、自衛の術を持てる久遠を、直接的に乱すことが出来るというのか!!?
また人影は駆け抜ける。
何なんだよ、これは!!!
俺は――
その人影を追いかけるように、スクリーンを切り裂いていった。
破れたスクリーンには、人影は映らない。
ならば。
進路と退路を断つように…
先回りして、数多あるスクリーンを潰していく。
増え続けるものなれど、裂く速度を上げれば…いずれかは終焉がある。
いずれかは、追い詰められる。
裂く。
1つの場所に誘導するように、切り裂いていく。
風を切るように走り、俺は切り裂く。
そして。
俺の早さが…人影の早さに追いついて。
影を映し出す裂いた"部分"が…俺の剣先に触れたんだ。
――!!!?
剣を通して感じた感触は――
生身の肉体の感触。
そう、感触は確かに何かの手応えを感じたというのに。
目で捉えたのは…青白い光。
玲のような力の光。
そして俺は――
剣先から、確かなる"電気"を感じたんだ。
続けて剣から伝わる衝撃波。
これは感電!!?
剣ごと慌ててスクリーンから離せば、
「音が止った!!?」
久遠の声と同時に――
キーーーン。
突如…頭の内部に直接響くような…不快な高い音がした。
何だ…この音。
頭が痛くなってくる…。
今度は…俺か!!!?

