いつもいつも、我慢してばかりいた玲くん。
押し殺していた本当の彼を解放させて上げたくて仕方がなかった。
幸せになって欲しかった。
「クマ!!!
玲くんにとっての幸せは!!?」
「それはお前さん自身自覚しているはずだ。
お前さんが――
あいつを恋愛という意味で愛すること」
あたしは笑った。
「それで玲くんが幸せになれるというのなら。
それで玲くんが死なないでくれるのなら。
あたしは喜んで、
玲くんを"男"として愛すよ!!!」
簡単じゃないか。
――あたしは、神崎芹霞は!!!
あたしは、玲くんを恋愛対象として、今から愛そう。
「だからクマ――
戻れッッッ!!!!」
「判った…といいたい所だが!!!!」
クマ男は咆哮するように叫んだ。
「ガス欠だ!!!」
「はああああ!!!?
だったら走る!!!」
「駄目だ、外は出歩くな!!!
行き着く前に嬢ちゃんが殺される!!!」
「じゃあどうしたら…」
悲鳴のように声を上げて夜空を見上げた時、巡回中のヘリを見つけたんだ。
ヘリ…。
そうだ、真上から玲くんを拾えれば…。
そしてはたと思い出す。
「クマクマ、後輩に電話!!!
ヘリを回してもらって!!!」
「へ!!?」
「へじゃない!!!
大至急!!!
ヘリで玲くん救助する!!!」

