俺の偃月刀。
気づけば巨大化してて、
再度顕現したら小振りに戻っていて。
俺、結構念じていたよ?
大きくなれば――
俺だって桜みたいに大量の敵をばっさばっさ…ってさ。
"デカくなれ"
"大きくな~れ"
"貴方の成長を待っています"
でもデカくなんねえんだよ。
何がいけなんだろう。
何で出来ないんだろう。
「紅皇から――
伝授されていないんですか!!?」
されて…たんだろうか。
されて…たんだろうな、多分。
今まで色々言われてきたから、何が何のコトやら。
「守護石から以外に、"顕現"したことは!!?」
「ないッッ!!!」
段々と…迫り来る青光。
「緋狭から"やり方"以外に伝授されたものは!!!?」
その時の俺は、
"緋狭"
朱貴がそう呼ぶ仲だということに驚いていて。
「答えなさいッッッ!!!!」
「え…ああ。炎と…金翅鳥(ガルーダ)?」
「金翅鳥(ガルーダ)?
君は"あれ"を呼び出せるのですか!!?」
「い、一応…」
じわりじわり。
俺達は追い詰められていく。
「あれが呼び出せるのに、
どうして!!!
偃月刀の巨大化が出来ないんだ!!?」
朱貴の口調が変わった。

