シンデレラに玻璃の星冠をⅡ


俺の偃月刀。


気づけば巨大化してて、

再度顕現したら小振りに戻っていて。


俺、結構念じていたよ?


大きくなれば――

俺だって桜みたいに大量の敵をばっさばっさ…ってさ。



"デカくなれ"

"大きくな~れ"

"貴方の成長を待っています"



でもデカくなんねえんだよ。



何がいけなんだろう。

何で出来ないんだろう。



「紅皇から――

伝授されていないんですか!!?」


されて…たんだろうか。

されて…たんだろうな、多分。


今まで色々言われてきたから、何が何のコトやら。


「守護石から以外に、"顕現"したことは!!?」


「ないッッ!!!」



段々と…迫り来る青光。


「緋狭から"やり方"以外に伝授されたものは!!!?」



その時の俺は、


"緋狭"


朱貴がそう呼ぶ仲だということに驚いていて。



「答えなさいッッッ!!!!」



「え…ああ。炎と…金翅鳥(ガルーダ)?」


「金翅鳥(ガルーダ)?

君は"あれ"を呼び出せるのですか!!?」


「い、一応…」



じわりじわり。


俺達は追い詰められていく。



「あれが呼び出せるのに、

どうして!!!

偃月刀の巨大化が出来ないんだ!!?」



朱貴の口調が変わった。