「聞こえてますかッッ!!!?
大きくした偃月刀で、弾きなさいッッ!!!
それなら、弾けられる!!!」
はっと我に返る。
俺達を囲った青い光は、じわじわと俺達に近付いている。
桜がじりと足を動かした。
「煌…。何をも溶かす青光が、お前の偃月刀だけ溶かせないというのは、かなり都合良すぎる気もするが…。朱貴が言うのなら…お前のおかしな偃月刀が此の場を救うかも知れない。早くやれ!!」
「桜……」
「どんな意見も却下だッッ!!!
やれ、早くやれ、速攻直ちにさっさと!!!」
多分――
桜は判っている。
「桜……」
「そんな目を向けても無駄だ!!!
やれと言ったらやらんかッッ!!!」
でも桜からはアドバイスはなく。
ただ"やれ"の一点張り。
じわじわと近づく青い六芒星の囲い。
「何やってるんですか、早く!!!」
朱貴のヒステリックな声に俺は叫んだ。
「やり方が――
判んねえんだよ!!!」
「は!!?」
「偃月刀をデカくする方法!!!」
桜は頭を抱えてしゃがみ込んだ。

