シンデレラに玻璃の星冠をⅡ


「おい…やばくねえか、桜」


「……」


桜は裂岩糸を青い光にぶつけたが…惨敗だったようで、悔しそうに舌打ちをした。


『うしろの正面…』



まるで…檻に閉じ込められたような状況。


これならモグラのように穴掘るか!!?


外気功で地面に陥没作って逃げ込んでも、真上から迫られたら、完全アウトだ。



どうする!!?

どうする!!?



『だ~れ?


くふふふふふふふ』



そして子供の笑い声で締めくくられ――

声が止んだと思った途端。



「!!!?」



六芒星を描いた5面が、

少しずつ俺達に近付いてきたんだ。



「如月煌!!!

偃月刀を…大きくなさいッッ!!!」



その時、飛んで来たのは朱貴の声。


朱貴は…俺達が動けなくなった時点で、代わりに…六芒星を構成する"奴ら"に攻撃に転じていたようだったけれど…青光が消えてもまた増える。


六芒星を作る代わりなど沢山いる。


朱貴は見えているのか?


あの迷いない動き。


奴らが《妖魔》の類だとしたら…。


《妖魔》を狩るからこそ見えるのか?


朱貴も…《妖魔》を狩る側なのか?