「おい…やばくねえか、桜」
「……」
桜は裂岩糸を青い光にぶつけたが…惨敗だったようで、悔しそうに舌打ちをした。
『うしろの正面…』
まるで…檻に閉じ込められたような状況。
これならモグラのように穴掘るか!!?
外気功で地面に陥没作って逃げ込んでも、真上から迫られたら、完全アウトだ。
どうする!!?
どうする!!?
『だ~れ?
くふふふふふふふ』
そして子供の笑い声で締めくくられ――
声が止んだと思った途端。
「!!!?」
六芒星を描いた5面が、
少しずつ俺達に近付いてきたんだ。
「如月煌!!!
偃月刀を…大きくなさいッッ!!!」
その時、飛んで来たのは朱貴の声。
朱貴は…俺達が動けなくなった時点で、代わりに…六芒星を構成する"奴ら"に攻撃に転じていたようだったけれど…青光が消えてもまた増える。
六芒星を作る代わりなど沢山いる。
朱貴は見えているのか?
あの迷いない動き。
奴らが《妖魔》の類だとしたら…。
《妖魔》を狩るからこそ見えるのか?
朱貴も…《妖魔》を狩る側なのか?

