シンデレラに玻璃の星冠をⅡ


敵は強い訳じゃねえ、数だけの問題。


偃月刀の刃に映るのは。


白い制服を着た――


これは自警団か?

それとも制裁者(アリス)か?


もう1つ可能性としては、黄幡会関係者か?


3者の服は同じだ。


同じ型、同じ色。


それはきっと…偶然ではねえだろう。


あっさりと俺達にやられている弱さを思えば…ただの雑魚。


だけど…雑魚と言えども、どうしてこんなにわさわさ湧くんだ?


それはまるで増殖した蛆の如く。


不可視たる様は、小猿に言わせれば…《妖魔》だとかいうんだろうけど。


何だか時間稼ぎの罠に嵌った気がして、余計イライラが募るんだ。


「煌…お前先にあいつらと行け。此処は私が…」


イライラしているのは桜も同様のようだ。


「だけど…俺と桜と小猿が一緒が条件だろ? かといって朱貴に此処を任せても…」


ちらりと見る朱貴は、腕組んであたりを見渡している。

朱貴もイライラしているのが、雰囲気からよく判る。


「どんな理屈で湧いているか判らないが…。…!!! 煌、伏せろッッ!!!」



桜の声と俺の反応と――


「また万年筆かよ!!!?」


青い光が飛ぶのがほぼ同時で。


しかも次々と…

まるでビーム乱射の状態。