シンデレラに玻璃の星冠をⅡ


此処はショッピング街のど真ん中。


建ち並ぶ店々にも蛆に侵蝕されて、

外郭が崩れては朽ち果てる。


聞こえるのは歓声などではない。


逃げ惑う人々の悲鳴だったんだ。


この蛆は普通の蛆とは違う。


触れるものを食らい尽す。


逃げ惑う人々が、身体の一部を蛆と接触している限り、そこから蛆は攻撃し…人型の輪郭を破壊していく。



これは地獄だ。



真紅色さえ埋め尽くす…

純白の地獄。



久涅が言っていた地獄とは、

このことを暗示していたのか?



「何でこんなことになってるんだ!!!?」



久涅は居ない。


若林アナが1人…

虚ろな顔で中継しているだけ。


その目には何が映っているというのか。


他の奴らは?



――!!!



ああ…

他の奴らはいるじゃないか。


道端に規則正しい間隔で四つん這いとなり…大口を開けて。



そこから流れ出ているのは――



「あいつらの口から…

蛆が湧き出ているのか!!?」



久遠が声を上げた。