シンデレラに玻璃の星冠をⅡ

 
「気になるのかよ?」


久遠が冷たく笑った。


瑠璃色の瞳は、研ぎ澄まれたように鋭くて。


久遠は――

何があるのか知っているのだろうか。


何だ?

あそこには何がある?



胸倉掴んでその意志を見せれば、久遠はやれやれと言ったような、深い溜息をついた。


「そんなに見たいなら、見てみろよ。

だが…すぐ帰ってこい。

10秒が限界だ」


10秒?


同時に久遠は何かを唱えていて。


守ってくれている…つもりなのか。


俺とクラウン王子は走って――

狂喜と熱気が渦巻いている空間を覗いたんだ。



狂信と電磁波が渦巻く異様な空間。



そこにあったのは――



「10秒だ!!! 

戻ってこい!!!」



久遠の声に我に返った俺は、

俺は立ち竦むクラウン王子の足を蹴飛ばし、連れ戻した。


「――どうだ?

感動的な奇跡が起っていたか?

天使が微笑んで、歌でも歌っていたか?」


嘲笑う久遠。


久遠には判っていたのだろう。


あの空間にあったもの。


皆が口々に叫んで、

感動で泣き叫んでいる"対象"は。



「彼処は――

"彼ら"の墓場だ」



そう、白骨がごろごろと転がるだけだったんだ。