「気になるのかよ?」
久遠が冷たく笑った。
瑠璃色の瞳は、研ぎ澄まれたように鋭くて。
久遠は――
何があるのか知っているのだろうか。
何だ?
あそこには何がある?
胸倉掴んでその意志を見せれば、久遠はやれやれと言ったような、深い溜息をついた。
「そんなに見たいなら、見てみろよ。
だが…すぐ帰ってこい。
10秒が限界だ」
10秒?
同時に久遠は何かを唱えていて。
守ってくれている…つもりなのか。
俺とクラウン王子は走って――
狂喜と熱気が渦巻いている空間を覗いたんだ。
狂信と電磁波が渦巻く異様な空間。
そこにあったのは――
「10秒だ!!!
戻ってこい!!!」
久遠の声に我に返った俺は、
俺は立ち竦むクラウン王子の足を蹴飛ばし、連れ戻した。
「――どうだ?
感動的な奇跡が起っていたか?
天使が微笑んで、歌でも歌っていたか?」
嘲笑う久遠。
久遠には判っていたのだろう。
あの空間にあったもの。
皆が口々に叫んで、
感動で泣き叫んでいる"対象"は。
「彼処は――
"彼ら"の墓場だ」
そう、白骨がごろごろと転がるだけだったんだ。

