「さあ…俺が案内しよう」
久涅を先頭に――
扉の奥に雪崩れ込むように押しかける報道陣。
その顔は狂信者のように。
くらくら、くらくら。
『願い求めよ…』
ああ――
『さすれば我は汝等に与えん』
心に聞こえてくるのは何だ?
『さあ……求めよ。
汝の願いは如何に?」』
俺の…
俺の願いは…
その時。
「お前までもか!!!」
そんな久遠の声と共に、俺の鳩尾に久遠の拳が入った。
朦朧としていた意識が、腹の衝撃に現実に返る。
久遠の輪郭が明瞭になる。
思い切り…
殴りやがって!!!
「お前達もだ!!!」
クラウン王子も同じ目に合っていた。
上と下、1回ずつ。
正気に戻してくれたのか――
そう好意的に考えようにも…
それでも意識がまだゆらゆらと動くんだ。
意識が混濁する。
それは闇や瘴気とはまた違う…
いわば肉体と心が乖離していくような、そんな不思議な感覚。
心身の波長が合っていない…
そんな気持ち悪さがある。

