シンデレラに玻璃の星冠をⅡ


「ええと…」


「………」


こ、困った。


「んんと…」


「………」


あたしは玲くんが好きだし、何をどう言えばいいのか判らない。


「何だ嬢ちゃん、まさか他に…惚れ抜いた男でも…」


一瞬――


「三沢さん!!!」


動揺したけれど。


「あたしは…

"そういう存在はいなかった"」


口から漏れた、まるで呪文のような言葉。


実際居ないのだからそのまま言えばいいのに、まるで強制的に言わされたような…そんな違和感残る"過去形"。


「芹霞…」


玲くんの声が震えていた。


クマ男は何を悟ったのか、


「ま、まあ…『白き稲妻』も夜空に向けての大告白も、"いい思い出"に出来たということだし…」


強制的に話題を変えようとしたらしいけれど、今度はあたしの方が沈んだ。


"いい思い出"


玲くんが結婚してしまうという現実が蘇ってきたから。


幾らこうして大告白をしてくれようとも…それはただの過去になる。

ただの思い出。


――どうすれば『白き稲妻』に惚れる!!?


玲くん…。


どうしてずっと一緒にいてくれないの?


どうして結婚しちゃうの?