シンデレラに玻璃の星冠をⅡ


幻覚…。


俺、幻覚で桜と小猿のあんな姿を見せられたのかよ。


桜もそうだったのだろう。

そして小猿も…


――葉山もワンコもやられたなんて絶対信じない!!!


皆、それぞれに幻覚を見せられていたというのか。



屈辱!!!



そう思ったら――

ふつふつと怒りが湧いてきて。


多分この気持ちは俺だけではないはずだけれど。


俺の怒りは火と化して、身体の底から溶岩のようにドッカーンドッカーンと表層に湧き出てきて。


怒り=火の力。


そう具体的に想起出来る今なら、出来る!!!


――全てお前の力だ。



そして俺は、拳に力が入るのを確認し、


「桜、そいつを寄越せッッッ!!!」


そこから火の力を発現させた。


かつて、腕環の力だと信じて力を放っていた時同様に…意志を持った業火の如く…桜が突き押した周涅を包み込んだ。


そして周涅の人型はみるみるうちに小さくなり…


「人形…?」


駆け寄った小猿の足元で灰になった。



「あれは周涅じゃなかったんだ?」


「言っただろうが、私が」

「気づかぬのはワンコばかり」


「何で人形?」


「多分…式みたいなものなんだろうな。俺は陰陽道だから紙だけれど、違う宗派は人形なんだよ」


「人形…」


桜は腕を組んで呟く。


「人形を使う宗派なんてあるか?」


「「さあ??」」


小猿。

お前が言ったことじゃねえかよ。