シンデレラに玻璃の星冠をⅡ



その力は半端じゃねえ。

抵抗すればする程、喉に食い込む周涅の指。


肉を突き破り、直に骨に至る感覚。


本気で、やばい。


「葉山、ワンコッッ!!!?

くそっ!!! か、風の…」


符呪を取出そうとする小猿は、


「煩い!!!」


周涅の蹴りを顎にくらって床に落ちた。


ゴギン。


おかしな音がして、小猿の頭が…

あり得ない位置に見えたんだ。


ありえねえって…。

あの角度はありえねえんだってば!!!


小猿が、小猿が!!!



「……人を気にしている余裕があるんだ?」


首に食い込む周涅の指。


バキバキと何かが折れる音がする。


声すら上げられねえ。

身体が痺れて、呼吸すら上手く出来ねえ。


これが――

周涅ではなかったら誰だと言うんだ?


此処まで圧倒的な力を見せる輩は誰だと!!?


計都に…そこまでの力があるのか!!!?



バキバキ。


不穏な音を、陶酔じみた声が追いかける。


「ん~。いい音。頸骨何本いけるかな?」


俺だけではない、桜からも。



バキバキ。


俺の視界から、次第に色が奪われる。


こんなにあっさり抵抗力を奪われて…

人ってこんなに簡単に壊れることが出来るものなのか?


バキバキ。



全然…相手にもならねえよ、

何だよこの化け物。



「ははははは」



笑う。


笑う。


赤銅色の化け物は笑い続ける。