ああ、だけど電波などではなく、
直接お前に言いたいんだ。
此処で燻っていたくない。
だったら――出てやる。
今すぐにでも此処から出てやる。
例え久涅に嫌疑を掛けられ、地の底まで追いかけられても。
戦って戦って…今度はお前の隣から離れない。
声も体力もまだまだ回復していないけれど。
何もまだ掴んでいないけれど。
何1つ事態は好転していないけれど。
俺は…
芹霞に逢いたいんだ。
その声を聞きたい。
触れたいんだ!!!
そして駆け出そうとした俺は――
「紫堂、抑えろッッ!!」
遠坂の両手に片腕を引かれた。
がっちりと体重をかけた重石となり、俺は振り切って進むことが出来なくて。
力を…使おうとした時、遠坂が早口で叫んだ。
「何の為に、皆頑張っているんだ!! 君は君で此処ですべきことがあるはずだ。
五皇に繋がるレグの資料は此処しかいない。
それを解かなきゃ…何かに縛られている姉御も救えない。
君は…一方的に殺されてしまうぞ!!?
全て中途半端で東京に戻った所で、結局は謎ばかりの入り口に戻るだけ。
円環をぐるぐる回り続け、久涅達に追い回されるだけだ。
君はまた…屈辱的に死にたいのか!!?
何度も何度も生き返れる程…現実は簡単じゃない。
久遠の奇跡な力でも、君の声は戻らない。
久遠は君に対してはいつもあんなだけれど…本当に色々君の為に尽力したんだよ、一睡もしないで!!
それでも君を完全に回復させられない。
二度の蘇生は…保障できないぞ、紫堂!!!」

