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「で、どうしよう…ね、煌は」
僕達は、まだびくびくと身体を動かして抵抗続ける煌を上から見下ろした。
「高電圧ではないけれど、微弱ではないんだよね、この力。抵抗すればする程体力消耗するだろうし…こんなに長く意識保っていられるのは流石と言えるけれど」
言葉も出ない状況なのに、威嚇するように下から睨み付ける真紅の邪眼。
「だけど正気に戻るまで、これを解くわけにもいかないね」
解いた途端、きっとこれ幸いと襲いかかってくるだろう。
「しかし…また血色の薔薇の痣(ブラッディローズ)とはね…」
僕は桜から事情を聞いた。
「黄色い蝶を見れば現われる痣か。何でこのタイミングで芹霞に現われたのか判らないし、桜のそれも…何で現われたんだ?」
「判りません。ただ、2ヶ月前の意味合いはないと…緋狭様も氷皇も言ってました」
2ヶ月前。
この痣は、"生ける屍"の標的の目印だった。
「そして渋谷と同じ、北斗七星…歌う白い女と地面の皹…」
桜が見たという女の落下によって出来た物理的証拠は…折り重なる屍をどければ確かにあった。
皹と言うより…陥没だった。
だが…その原因たるものの痕跡はなく。
そして更に不可解なことは――
「何でこの陥没も、鬼の姿してるんだろう」
芹霞がそう言ったから。
ただ地面がガタガタになっているだけの…歪な外郭が…何で鬼?
それは…芹霞だけしか感じられない感想。
ただの錯覚?
それとも、意味があるのか?
そして――
「何で煌…黄色い外套着て、首を刎ねてたんだろう。そして桜の言葉貰えば…"選別"している、か。直接本人に聞きたいよね、拷問でもかけて。やっぱり…言うこと聞かせるには"恐怖"を植えつけて強引に聞き出すか」
僕は真紅の邪眼を見据えて言った。
「制裁者(アリス)相手に、僕の方法が果たして"恐怖"たりえるか…」
やる時は…徹底的にやりたいけれど。
「で、どうしよう…ね、煌は」
僕達は、まだびくびくと身体を動かして抵抗続ける煌を上から見下ろした。
「高電圧ではないけれど、微弱ではないんだよね、この力。抵抗すればする程体力消耗するだろうし…こんなに長く意識保っていられるのは流石と言えるけれど」
言葉も出ない状況なのに、威嚇するように下から睨み付ける真紅の邪眼。
「だけど正気に戻るまで、これを解くわけにもいかないね」
解いた途端、きっとこれ幸いと襲いかかってくるだろう。
「しかし…また血色の薔薇の痣(ブラッディローズ)とはね…」
僕は桜から事情を聞いた。
「黄色い蝶を見れば現われる痣か。何でこのタイミングで芹霞に現われたのか判らないし、桜のそれも…何で現われたんだ?」
「判りません。ただ、2ヶ月前の意味合いはないと…緋狭様も氷皇も言ってました」
2ヶ月前。
この痣は、"生ける屍"の標的の目印だった。
「そして渋谷と同じ、北斗七星…歌う白い女と地面の皹…」
桜が見たという女の落下によって出来た物理的証拠は…折り重なる屍をどければ確かにあった。
皹と言うより…陥没だった。
だが…その原因たるものの痕跡はなく。
そして更に不可解なことは――
「何でこの陥没も、鬼の姿してるんだろう」
芹霞がそう言ったから。
ただ地面がガタガタになっているだけの…歪な外郭が…何で鬼?
それは…芹霞だけしか感じられない感想。
ただの錯覚?
それとも、意味があるのか?
そして――
「何で煌…黄色い外套着て、首を刎ねてたんだろう。そして桜の言葉貰えば…"選別"している、か。直接本人に聞きたいよね、拷問でもかけて。やっぱり…言うこと聞かせるには"恐怖"を植えつけて強引に聞き出すか」
僕は真紅の邪眼を見据えて言った。
「制裁者(アリス)相手に、僕の方法が果たして"恐怖"たりえるか…」
やる時は…徹底的にやりたいけれど。

