シンデレラに玻璃の星冠をⅡ


「何だよ…これ…!!!

聞いてないよ、僕!!!」



おまけになれば――

彼女は…いつの間にやら"最終奥義"なるものを身に付けていて。


僕は泣きたくなった。


――むふふふふ。裏奥義の対抗策を見つけたんだ。悪いけど師匠、今回の大会は勝たせて貰うよ?



意味ありげな彼女の言葉を今更思い出して。



ゆんゆんが――巨大化したんだ。


何だ…この劇画タッチ。


ぐんぐんと大きくなり、手も生えてきて…


突然僕に向けてばしばしとはたきだしたんだ。


「!!!?」


正直僕は――

死ぬかと思った。


緋狭さんだってあんな攻撃、出来ないだろう。


僕は、恐怖を感じた。


――二次元キャラに。



僕はそれはもう必死に逃げ続け…

呼吸が苦しくなってきて。


やばい。

本当にやばいと思ったから。


こんなの食らい続けたら、僕自身もたない。


この威力を相殺するために、僕は…結界力を一時解除して、防御力を強めた"奥義"に相当する力を発動させた。


この最終奥義を早く終わらせねば。



しかし――

甘かった。