「何だよ…これ…!!!
聞いてないよ、僕!!!」
おまけになれば――
彼女は…いつの間にやら"最終奥義"なるものを身に付けていて。
僕は泣きたくなった。
――むふふふふ。裏奥義の対抗策を見つけたんだ。悪いけど師匠、今回の大会は勝たせて貰うよ?
意味ありげな彼女の言葉を今更思い出して。
ゆんゆんが――巨大化したんだ。
何だ…この劇画タッチ。
ぐんぐんと大きくなり、手も生えてきて…
突然僕に向けてばしばしとはたきだしたんだ。
「!!!?」
正直僕は――
死ぬかと思った。
緋狭さんだってあんな攻撃、出来ないだろう。
僕は、恐怖を感じた。
――二次元キャラに。
僕はそれはもう必死に逃げ続け…
呼吸が苦しくなってきて。
やばい。
本当にやばいと思ったから。
こんなの食らい続けたら、僕自身もたない。
この威力を相殺するために、僕は…結界力を一時解除して、防御力を強めた"奥義"に相当する力を発動させた。
この最終奥義を早く終わらせねば。
しかし――
甘かった。

