シンデレラに玻璃の星冠をⅡ




「煌。大人しく…殺られてやる」



玲様を背にして立つ。


残忍な笑みを顔に宿した煌。


ゆっくりと――

振り翳される巨大な偃月刀。



私は――



「!!!?」



その場で宙に跳ねた。


対象を失った煌の偃月刀は…

代わりに、背後にしていた玲様を、深く斬ったんだ。



「うああああああああ!!!」



途端、玲様の絶叫が響いた。


生きていたのか。


本当に…これは玲様ではないのか?


もし玲様だったら…。


「違う。絶対違う」


繰り返し呟く芹霞さんが、私の胸元の服地を握りしめていた。



そして。



玲様は――。


偃月刀の深い傷口から流れ出したのは――



大量の……。




「蛆!!!?」