シンデレラに玻璃の星冠をⅡ


このままだと平行線。



「お願い、桜ちゃん。あたしを信じて? 

もし万が一にも違ったら、あたし――…



腹かっ捌(さば)いて、責任取るから」




「そういう問題じゃないでしょう!!!

貴方は何処の武士ですかッッッ!!!」



根拠がないんだ。


頼れるのは、芹霞さんと玲様の絆。


その強さ如何によって、彼女の言葉は真実となりえる。


だけれど私には…櫂様ほどの結びつきがあるようには思えなくて。


芹霞さんの玲様に対する絶対的な信頼感は認める。


だけど。


櫂様に対するのと同等の"理解"が彼女あるのか。


そして多分、その差違こそが玲様の悩みの種でもあるはずで。


「桜ちゃん。あたしは…玲くんを理解したいの。理解しなくちゃいけないの。あたし…玲くんを理解しようとしなかったこと、凄く後悔してるから。

精一杯玲くんを理解しようとして…その上での結論なんだ。あれは玲くんじゃない。あたしの身体が、陽斗が…叫ぶの。

早く、あれを斬れって」


「………」


「あたしが、玲くんを殺させるはずないでしょ!!!?」



私は――


「あたしはもう…玲くんを見失わないッッ!!!」


だから私は――。