――…その時。


「へ!!!!?」


画面から――



「ゆんゆんが――

消えたですと~!!!?」



消えたんだ。



最終奥義を繰り出している…ゆんゆんが、忽然と――。



そして代わりに表示されているのは・・・。



「え、どうして!!? 何で!!!?

――…は?


"Disconnection"!!?」




英単語の表示。



画面の隣に、いつの間にやら久遠が立っていて。



「頭使えよ、馬鹿かお前。

いや、馬鹿だよな、間違いなく。

元『気高き獅子』は、そこまで落ちぶれたか」



不機嫌丸出しの顔つきで。



その手にあるのは――



抜かれた…回線ケーブル。




「オンラインゲームなら。



ネットに――

繋げなくすればいいだけじゃないか」




画面で点滅している英単語。


"Disconnection"

即ち、"回線切断"。



「こんな簡単なこと…どうして気付かないんだ、お前。電源を絶って機械を止めようなんて…そんな短絡的な思考は、まるで小さな子供じゃないか。そんなのに、大勢を殺されたら困るんだよ。

お前…外見だけは17歳以上のふてぶてしい仏頂面してるくせに、精神は成長してないのかよ。ああ、前もせりにフラれて泣いてたもんな。子供みたいに駄々こねて」



………。


俺は、怒涛のように襲いかかってくる久遠の"毒"に…顔を引き攣らせた。


「だから、"それ"は要らないだろう。

――オレに寄越せ」


また俺の手首の布に噛み付いてくる。


何が"だから"だ。

日本語の使い方を勉強してろ!!


俺はさっと手首を背中に隠して、ぶんぶんと頭を横に振り、心の声を顔に出して思い切り睨みつけた。