シンデレラに玻璃の星冠をⅡ


「あ、あれは師匠なのか!!!? 操作者じゃなくて、ゲームキャラクターの方!!?何かの間違い…だけどこんな0と1でメッセージ送れるの、師匠しかないよね!!? はあ!!? 何で!!!? いやそれより…」



遠坂は慌てて3人に身体を向けて。



「ようし、ゲージ満タン!!!」

「旭もいいよ~」

「よし、行け、旭ッッッ!!!」



「きゃははははは~!!!」



カタカタカタカタ…。



「ストップストップストップッッ!!!

最終奥義中止、中止だって…



あああああ!!!!」



突如真っ暗になった画面。

それがぱっと明るい光に覆われて。



「やばい、やばいッッ!!!

[ESC]キー、[ESC]キー連打でキャンセルッッ!!!」



画面には――


ゆんゆんが巨大化して、


やはり大きくなった箒を手に取って。



そう、あれが怖かったんだ。


昔の俺は。



「間に合わない~!!!!」


カタカタカタカタ…。



「何でだよ、由香~。これで優勝だぞ?」



カタカタカタカタ…。



「あわわわわ…。


優勝処の話じゃないんだって。


何でかは全然判らないけれど…



今闘っているのは…


本物の…リアル師匠なんだってば!!!」



「「「はあ!!?」」」



巨大化したゆんゆんは――


阿修羅のように手を何本も生やし、


凄まじい早さでバシバシと周りをはたき始めた。



「師匠、師匠~ッッッッ!!!!」



遠坂は頭を抱えて、絶叫した。