何のプレゼントよ、これは…。
このシール、剥がしたいな。
剥がれないかな。
柱に包み押し付けて、爪でカリカリと剥がそうとしていたら、突如腕を掴まれて。
見れば玲くんだったんだけれど…何か不機嫌で。
「ご、ごめんね、はぐれちゃって」
気恥ずかしいから、包みをバックに隠した。
玲くんに渡すの、あのシール取ってからにしよう。
玲くんは何も言わずに、宝石店の奥のケースの前にあたしを連れた。
「選んで」
玲くん、何か怒っているみたいで。
"選んで"
ケースの上に、並べられたのは――
「――玲くんッッ!!! 何でそんなに指輪出して貰っちゃってるの!!!?」
1つ2つではない。
「どれがいいのか、選んで」
何これ…。
びっかびっかに光ってますが…。
この聖光に、あたし消えてしまいそうなんですが。
そして妙なことに気づいた。
…同じデザインのが大きいのと小さいのと隣り合わせに並んでいて…さすがのあたしもドキリとした。
「え、選んでって…」
ケースの中見ると、『ペアリング』。
ああよかった。
『結婚指輪』とか言われたら、どうしようかと思った。

