シンデレラに玻璃の星冠をⅡ

 


何のプレゼントよ、これは…。


このシール、剥がしたいな。

剥がれないかな。


柱に包み押し付けて、爪でカリカリと剥がそうとしていたら、突如腕を掴まれて。


見れば玲くんだったんだけれど…何か不機嫌で。


「ご、ごめんね、はぐれちゃって」


気恥ずかしいから、包みをバックに隠した。


玲くんに渡すの、あのシール取ってからにしよう。


玲くんは何も言わずに、宝石店の奥のケースの前にあたしを連れた。


「選んで」


玲くん、何か怒っているみたいで。



"選んで"



ケースの上に、並べられたのは――



「――玲くんッッ!!! 何でそんなに指輪出して貰っちゃってるの!!!?」


1つ2つではない。


「どれがいいのか、選んで」


何これ…。

びっかびっかに光ってますが…。


この聖光に、あたし消えてしまいそうなんですが。


そして妙なことに気づいた。


…同じデザインのが大きいのと小さいのと隣り合わせに並んでいて…さすがのあたしもドキリとした。


「え、選んでって…」


ケースの中見ると、『ペアリング』。


ああよかった。

『結婚指輪』とか言われたら、どうしようかと思った。