唐突すぎるその単語の出現に、私は目を細めながら頷いた。
「自警団も?」
桜華での風紀の取り締まり。
そして敵となって襲ってきたこと、更には姿を消してしまえる不可思議な現象を思い出し、どうしてそれが聖の口から今、出てくるのか訝った。
「黄幡会も?」
私は頷く。
どれもこれも…知っている。
目にしている。
「特別に1つだけお教えしまひょ。
白き稲妻の協力がなければ『TIARA』は完成しない。
完成しない限り、黄幡会の力も絶対的ではない。
狂犬はんの"狩り"をどう見るかで、
事態は面白く変わるということですわ」
聖は笑った。
「七不思議は…偶然ではなく、"必然"。
噂を拾いなはれ、鬼雷はん。
七つ目の、七不思議を」
かつて…氷皇に言われた。
それは6つを理解していれば、必然と行き着く7つめ。
私はその姿が見えていない。
「鬼雷はん。その姿でなければ出来ないことを探しなはれ。
おそらくそれは…鬼雷はんにとっての"必然"。"切り札"。
大丈夫ですわ、鬼雷はん。狂犬はんから鬼雷はんを見つけ出してくれはりますわ。そう遠くない未来に、巡り会えるでひょ」
そう、聖は言い切った。

