今、私がしなければならないのは、櫂様が戻られる前に、体制を立て直し…櫂様の元に全員で集まること。


だから。


私達には煌が必要だ。


どんなに馬鹿で情けなくて愚かすぎて涙が出そうになっても。


私は、制裁者(アリス)から煌を取り戻しに行くんだ。



「らぶらぶ、やな~」



ちゅううう。


音をたてて、メロンソーダを飲む聖。



私は、思い切り顔を歪ませた。


「ここ数ヶ月で、鬼雷はんの雰囲気変わったのは…狂犬はんの存在でっか…」


気色悪い!!!


ああ、全身に鳥肌が立ってきたじゃないか!!!


私はISに属されているが、身体的には健全な男だ。


「ふうん? 女性に恋、してはるん?」


どくん。


私は、ぶんぶんと首を横に振った。


「ふうん? だから男の格好で来なはったか~。青春、青春。"アオイ"春やな~」


――あはははは~。


今、胡散臭い笑いが混ざって聞こえたような?


「狂犬はんの潜伏場所は一定してまへん。

復活した制裁者(アリス)は常に移動してはりますので。


ただ…予想はつきま。


次は恐らく…西早稲田、北新宿、歌舞伎町、新橋のどれかに現われるでひょ。

移動は不定期で早くとも、何処か1点に張ってたらすぐ会えると思いますわ」