「葉山!!!」
地面に埋もれる桜。
桜は抵抗しない。
屈辱に…地面に突き立てた指の先が白く変色している。
それでも…桜は抵抗しない。
俺の目から涙が零れた。
――玲様を侮辱するな!!!
桜は本当に玲を慕っているんだ。
俺だって――
――助けてくれ。
玲が好きだ。
不遇の白い王子様。
優しいフリしてえげつねえ確信犯に、何度もやりこめられるけど。
馬鹿みたいに1人だけで重いもの背負い込み、すぐ我慢して自分を犠牲にする…それが判っているからこそ、誰もが玲を嫌えねえ。
玲の解放を願っているのは、櫂や芹霞、緋狭姉だけじゃねえんだよ。
俺だって、お前を見捨てねえ。
何に変えても救ってやりてえんだ。
この身体があるうちに。
だから――
「俺の矜持もやる。
だからどうか…
玲の縁談を…
壊して下さい。
お願いします」
俺も土下座したんだ。
深く深く…
地面に額を擦りつけて。

