シンデレラに玻璃の星冠をⅡ


そして桜は――


「その前に…1つ、

最期の願いを聞いて欲しい」


地面に正座して、両手をついたんだ。



「葉山!!!!?」



俺は…判った。


桜が何を言い出すのか。


俺も、それが心残りだったから。



「何で止めるんだよ、止めるのは葉山だろ、ワンコ、ワンコッッッ!!!」



判ったから――


小猿の動きを制したんだ。




「玲様を…助けてくれ。



皇城の娘と玲様との縁談を…

取り下げてくれ」



そう、桜は土下座したんだ。



無慈悲な相手に。

最低な殺し合いをさせようとしている、そんな鬼畜な男に。


自分の未来を奪う相手に、完全なる降伏を掲げ、弱者の姿勢にて懇願するのは…

より強い力を求めてきた『漆黒の鬼雷』にとって…屈辱どころの話じゃねえ。


だけど桜がすることによって意味が出る。


だから俺は、桜を止めなかったんだ。


――助けてくれ。


俺達は、命尽きる前に、どうしても玲を救わねばならないから。