シンデレラに玻璃の星冠をⅡ



「これはただの短刀ではない。

聖も言っていただろう、

それはお前にとっては呪詛。


お前は"約束"を違えた。


聖は印の"監視人"。

見抜けぬお前の負けだ。


裏切りには罰則(ペナルティー)を。

これは当然の報い。


これでお前は、どちらを選んでも…呪詛から逃れられない。


お前の時間は早まった」



どういう…ことだ?



「周涅…」


名を呼んだのは朱貴で。



「俺の体で、緋狭達を助けろ。


お前の口添えがあれば、緋狭は助かる。


代わりに――

俺を…煮るなり焼くなり…切り刻むなり。好きにしていいから」



悲愴な顔をして、懇願したんだ。



「へえ…また、やらせてくれるんだ?」



残忍な顔に宿ったのは愉悦の色。


今…こいつ何て言った?


"また、やらせてくれるんだ?"


「はははは、その犠牲精神は恐れ入るね。

だけど今、切り刻みたいのは朱ちゃんじゃない」


そうして舐めるような目で、俺と桜を見て。


「この"玩具"に飽きたら…考えてあげてもいいよ」


冷たく笑った。

鳥肌が立つ程、凍える笑みを。