シンデレラに玻璃の星冠をⅡ



ザアアアアアア。





頭から、温水が降ってきたんだ。


激しく。



吃驚して目を開ければ、



「風呂にでも入って、

腐れまくった脳味噌を

ぴっかぴかに洗ってこいッッッ!!」



そして久遠は、片手に握っていたシャワーを、あたしの手に持たせた。




――え?



シャワーは、あさっての方向に飛沫を上げる。



「何ボケっとしてるんだよ、せり」

「え? え? え?」


「そんなに襲われたかったのか? 強姦願望でもあるのか?」

「え? え? え?」


「ふらふらするなって言ったの、忘れたのか?」

「え? え? え?」


そしてあたしの頭が、1つの答えを弾き出した。


あたしは――

からかわれただけだと。


久遠には初めからソノ気はない。