シンデレラに玻璃の星冠をⅡ


「お前は、金翅鳥(ガルーダ)を出せるんだろう!!?」


俺、以前朱貴の前で金翅鳥(ガルーダ)出したことあったっけ?


そんな疑問も湧いたけれど、

今の問題はそんなことより…


「朱貴、出せることは出せるが、懐柔は出来ねえんだよ!! …しかもあれは…」


緋狭姉指揮下に、俺達を襲ったんだ。

一度敵として襲ったものに力など貸すだろうか。


金翅鳥(ガルーダ)は飼い主に似て凶暴なんだ。


出したはいいけど、"間違えました、還って下さい"であっさり終われるような話にならねえんだよ。


というより、出せたとしても還ってくれねえんだよ、普通でも。

頼んで頭下げたって、土下座したって…還らねえんだよ、あいつ!!!


クアアア、クエエエって高笑いしながら居座るんだよ!!!

俺の言うこと聞いてくれねえんだよ!!!


気むずかしいんだよ!!

緋狭姉みたいなもんなんだよ!!


「いいから出せ!!!

俺が懐柔する!!!」


"俺が"って…。



「いくら朱貴でも、紅皇のペットを…「いいから出せッッッ!!!」



くつくつ、くつくつ。



「ほう…懐かしき金翅鳥(ガルーダ)か。

緋狭のものを使うまで、切羽詰まっているか、朱貴」


炎ごと水に呑み込まれ、

ガラガラと…天井の瓦礫の破片が落下してくる。


俺の躊躇が、増幅力を不安定にさせていく。



ガラガラガラ…。


このままなら、聖は――。