ガン見もいいとこ。 穴が開きそうなほど見てたと思う。 だって、私の目に映るその姿は… あの雨の日に出逢った彼と同じだったから。 「―――!」 ――何で、ここに!? 先生、だったの!? 私はプチパニックで、入学式どころじゃなくなっていた。 パチパチと瞬きの数が増える。 その時、ふと彼の視線が私の方を向いた。 私のことを認めた一瞬の後、彼は驚いたように目を見開いた。 「――――」 …私たちの間の時間が止まった。