何だか恥ずかしくなった。 そこに、差し込む光。 「あ」 雨がやんで、雲の切れ間から四方に伸びる天使の梯子。 「…雨、あがりましたね」 「そうだね」 私は空を仰ぐ。 私たちを繋いでいた、雨。 その理由がなくなってしまったら…彼とは離れるだけ。 ここで別れてしまえば、もう会うこともないだろう。 そんなに長い時間を一緒に過ごしたわけではないのに、別れが寂しいと思うのは何で? …今日はたくさんの別れがある日だな…、って思った。