突然降ってきた雨。


「もー最悪っ」


カバンを頭の上にかざすけど、あまり傘の役割は果たしてくれていない。


おかげで、全身が結構濡れてしまっている。


…………まぁ、ちょうど、いいか。


隠してくれるから。


私はハァとため息をついた。


…でも、このまま雨に打たれるのはさすがにマズイよね…。


雨宿りできる場所見つけなきゃ。


―――あ。


雨をしのげそうな場所が私の目に入ってきた。


そこに向かって走る。


私がバタバタと駆け込んだのは…


公園のトイレ前。


雨宿りするのにちょうどいい屋根がある。


…ちょっと…いや、かなり微妙な場所だけど、雨宿りするだけだし仕方ない。


カバンの中からハンカチを出して、身体や制服についた雨をはらう。


「…………今日はホント、ついてないな」


私は一人、ぽつりと呟いた。