コイツ、何でこんなに冷静なんだよ。


「お前が電話している間に先生から話は聞いた。若菜がいるのは柊邸だ。」


「は?」


「いいから行くぞ。タクシーも手配した。先回りするぞ。」


淡々と喋る麻野 涼。


「わかった。」


多分、コイツの言ってることは正しい。

歩き出す麻野 涼のあとを僕は歩いた。