「不思議だ…実に不思議だ…」 男はその黒薔薇の前に座り込んだ そして……涙を浮かべ 「綺麗な薔薇だな…… そうだ、あの女、 街の姫も薔薇だったんだ」 目に溜めていた涙がこぼれだした… そして… 薔薇に話しかけるように語りだした 『オレはあの姫を愛していたんだ…