薔薇を抱えた姫は軽くオレに会釈をして 馬車に戻っていった でも、オレのことは 覚えていてくれなかったんだろうな… 薔薇の髪飾り… あの時はお客の目線からは気づきやすい 釣り銭置き場の横にあったんだが… オレが“ジェフ”って分からなかったか… と言うより“ジェフ”って名前すら 忘れられたかもな… なんか…ちょっと寂しく思えたよ…