薔薇物語~黒薔薇の呪い~


「赤い薔薇を下さい」


そう言って姫はオレに金を差し出した


「と…とんでもないです

姫様からお金なんか……」


オレはまた姫に焦らされたよ

王家の人からお金なんて…

誉められるようなこともしてないのによ…

オレはタダで薔薇を差し上げようとしたが


「そういう分けにはいきませんよ」


そう言って微笑んでくれたんだ…

オレは深く頭を下げて薔薇を包んだ…

ほんの少し、バレないくらいの

一輪だけサービスしておいた