月虹 Just the way you are


「そっか」

こんな時だけれど少しだけ笑みをこぼしてしまう

朱莉の言葉が素直に心に響き嬉しく感じた

少しだけ部屋の中が温かくむず痒くなった

だがそんなことは何処吹く風とでも言わんばかり翔の質問は続く
だからこそ彼が進行役に適任でもあるのだが
「そのあとも教えてください」


「あ、はい。えーっと、しばらく車が走ってあのバーについてすぐに、携帯を取り上げられました

内容は蓮香先輩にかけたようなので、おそらく蓮香先輩がきいたとおりです」


あの電話を思い出し、怒りを思い出す

朱莉に何かあったらって、本当に怖くなった


いつも明るい彼女の瞳が陰ってしまうのではないか?自分が守れなかったから

ちょっとした時間、数分にも数十秒にも満たない時間ふと考えてしまう

そんな一瞬に、朱莉は気づき、

「蓮香先輩」

優しい声が耳に届く

ふわりと包み込むような温かさを含んだその声に、無性に安心させられた

おかしいな、安心したいのは朱莉の方のはずなのに

「ごめん、続きを」


被害者に心配させてどうする!

頬を軽く叩いた