なんだか嫌な予感がして、 巻き込まれたくないあたしは、クルッと前を向いて足早に去ろうとした… …でも、 「…待って。」 呟くような声が耳に入った瞬間、 右腕を掴まれ、勢いよく何かに引っ張られてバランスを崩す。 「………ちょっ、」 気付いた時には、男の腕の中。 彼の左腕にすっぽり収まったあたしは、 身動き一つとれない。 「…これ、俺の彼女。」