「……ん…んんっ……ン…」


自分のものとは思えない、鼻にかかる甘い声が

路地にこだます。



啄むような優しいキスに夢中になる。

全身が痺れて麻痺しそうで、

自分が自分じゃないみたいな錯覚に襲われる。




玲音…


大好き……


玲音への気持ちが溢れ出る。


きっと、玲音にも伝わってるよね、あたしの気持ち…



だからさ、いつか、ちゃんとした彼女にしてよね?


玲音のハート、わしづかみ出来るような、いい女になるからさ…


ちゃんと、あたしのこと、見ててよね?




唇が離れて、どちらからとめなく微笑み合う。

心からの笑顔で…




再び重なる二つの唇。


傾き出した太陽にも見えない、
路地での、キス………