…後ろから肩を叩かれ呼び止められた。
「…あたし、ですか?」
振り返ると、そこには
男子高生らしき二人組がニヤニヤしながら立っていた。
「…そーそーキミ!
超かわいいんやけど〜
俺達と遊ばへん?」
…これは、噂によく聞くナンパとゆーやつだろうか?
二人の男は下心丸見えの嫌らしい笑顔を浮かべて、あたしの返事を待っている。
「…や、あの、
今日はこれから大事な用事があって!
…えと、だから、
すいません!」
それだけ言って逃げ出そうとしたのに…
…パシッ
右手首を掴まれて引き留められる。
昨日といい今日といい、
あたしは逃げるのが下手らしい。
「…ちょっとなんだからさぁ。
……な? いいやろぉ?」
握られている右手首から虫ずが走るような嫌悪感を抱く。
昨日はそんな嫌だなんて思わなかったのに、今は…
嫌だ、嫌だ、嫌だ……
それしか浮かんでこない。
玲音! 助けてよ………

