観覧車を降りると、そこにはさっきのクマがいた。

クマは私たちの方に近づいて来ると私に風船をくれた。

お礼を言って通りすぎようとすると、すれ違いざまに耳元でささやいた。

「 彼氏できたんだな。よかったじゃん。」

はっとして振り向いたけれど、クマはもう子供たちに連れられて行ってしまったあとだった。

でも、あの低い声は桜井先輩だった・・・・・。