「おい若造。ここはサウナか?エアコンどうなってる」 業を煮やしたように、宗が喚き立てる。 シャツからぬうっと出ている毛むくじゃらの腕も、じんわり汗が滲んでいるように目の端に映った。 「す、すみません。こないだから、効いたり効かなかったりで。修理しなきゃとは思ってるんですけど、まだ……」 「勘弁してくれ。このままだと脱水症状で全員があの世だぞ。お嬢ちゃんみたいに」 「そ、宗先生っ!」 悪びれる様子もなく、宗は「とにかく」と浮夫の言葉をさえぎった。