ちらっと視線をやって、また姫子へと戻しながら、匠は相づち代わりに目を深めに閉じた。 「ふふっ。じゃあ、おやすみなさい。匠くん」 バッグを持って部屋を出て行く姫子。 「お姉ちゃん、また明日、ね」 ドアに手をかける背中に向かって言うと、 「うんっ!明日ねっ!匠くんの推理、楽しみにしてるであります!」 ワンピースを翻して振り返った姫子は、満面の笑みをこしらえ、匠へ向けて敬礼してみせた――。