「なあ坊主。お前、推理小説家に向いてるかもな。なんならアイデア面でだけ、俺と組まないか?1アイデアにつき100円やるぞ」 「ちょっ……せ、先生!」 ――バカなこと言ってる。 「組まないよ。ボクには大事な夢があるんだもん」 同じ台詞を、どこかで言った気がする。 匠はいつ誰にだったかを振り返ったが、思い当たらない。 「大事な夢?なんだ?」