「あと……守れなくて……ごめんなさいって……。だから、だから会いたい……会いたい、です……」 「連れてく。大丈夫。会いたいよね、会いたいよね」 つむじの辺りに、真紀子の息がかかる。 優しい声が身体を通してじんじんと響いてくる。 推理に没頭し、犯人を追い詰めるまでずっと張っていた匠の「気」は、その瞬間、ようやく緩まることができた。 「ボク……お姉ちゃんに、会いたい……!!」