そのとき、田中がひゅっと息を飲んだ。 「じゃあ、ここで最後の問題。お姉ちゃんが両手を握ってたのは、なんででしょう?」 「そりゃあ、だから素手で……は違うのか」 「時間稼ぎなんじゃないの?ワタシの推理通り」 「それもあるかもしれないけど、違う」 「だったら……えっと……あ!元はバッグか何かを握ってたんじゃない?証拠になる何かを彼女が持ってたから」