「……ぐっ」 ギリ、と歯ぎしりの音がした。 やってられないというように、地団太を踏む。 「ああああ、なんだってんだ。この迷宮問題ってのは!ふざけるにもほどがある!」 「お遊びだってバカにするからだよ。考えれば考えるほど、解けなくなる。それが、この迷宮問題なんだってお姉ちゃんが言ってたけど、その通りだね。大人って難しく考えすぎてて、ウケる」 コロコロと笑う匠。 他の者たちも侮辱された気持ちになったのか、穴が開くほどメモ紙を見つめて別の答えを探し始めた。